出産前に知っておきたい!赤ちゃんのアトピー発症率を30%低下させる方法
ご自身がアトピー持ちの方や、近年の子供のアトピー率の増加に対して不安を覚えているプレママが是非知っておきたいアトピー性皮膚炎の発症率を低下させる方法があります。
これは持論ではありません。
国立成育医療研究センターが2014年10月1日に発表された内容です。
国立成育医療研究センターの発表内容についてはこちら
https://www.ncchd.go.jp/press/2014/topic141001-1.html
この発表内容はYoutubeでも公開されています。
淡々と発表されますし、ちょっと難しい説明になっていたりしてわかりにくかもしれませんので、簡単にまとめたいと思います。
新生児を2つのグループに分けて研究を行った
実際の新生児を対象とした研究というのはかなり難しいらしいです。
というのも、実験というのはある条件を設定し、その条件下の中、1つだけ内容を変えることで比較が可能になるのですが、対象が赤ちゃん、しかも人間ということで、様々な問題もあり、容易ではないみたいです。
この研究内容というのは、
一方の新生児グループは全身を保湿ケアし、もう一方の新生児グループはお肌の乾燥した部分にだけ保湿ケアを行ったということです。
詳しい対象人数は動画で確認してください。
研究の結果アトピー性皮膚炎の発症率に違いが生じた
全身保湿ケアのグループと乾燥部分だけの保湿ケアグループでアトピーの発症率に違いが出たというのが今回の発表内容です。
結果的には新生児期から全身保湿をしたグループは乾燥部分だけ保湿したグループに比べ、アトピー性皮膚炎の発症率が3割低かったとのことです。
全身保湿と部分保湿でどうして違いが生じるのか?
赤ちゃんが産まれたら毎日全身を保湿ケアしてあげるとアトピーが発症しにくくなるということがわかりました。
完全にアトピーの発症がなくなるわけではありませんが、3割減というのは大きいと思います。
ですが、なぜ乾燥した部分だけではダメで全身保湿なのか気になりますよね?
動画の最初の方でお肌のバリア機能とアレルゲンについて説明があります。
人のお肌にはバリア機能というものが備わっています。
バリア機能は外部からの刺激やアレルゲンなどの侵入からお肌を守ってくれます。
赤ちゃんの場合はこのバリア機能が未熟な状態です。
ベビーローションやベビークリーム、ワセリンといった保湿剤はバリア機能をサポートしてくれるものです。
というのも、お肌のバリア機能というのはお肌が蓄えている水分と皮膚表面の皮脂膜によって成り立っているからです。
ベビーローションやベビークリームなどの保湿スキンケアでお肌に潤いや油分を補うことはバリア機能を補助することにつながります。
アトピーの発症と関係があるとされているアレルギーですが、アレルギーの原因物質をアレルゲンといいます。
アレルゲンが体に侵入して体が敵とみなした時にアレルギー症状が起こります。
お肌のバリア機能が正常であれば、アレルゲンが侵入しにくいのですが、先程も言ったとおり、赤ちゃんのお肌はバリア機能が未熟です。
乾燥した部分だけを保湿してあげても、それ以外の部分でバリア機能が低下している場合、アレルゲンが侵入しやすくなってしまいます。
だからこそ部分ではなく全身の保湿ケアが重要であるということなのでしょう。
とにかく、これから赤ちゃんが産まれる予定のプレママは産まれるまでにベビーローションなどの保湿剤を準備して、産まれてからは全身の保湿ケアをしてあげましょう。
すでに赤ちゃんが産まれた後でまだアトピー性皮膚炎が発症していない場合も今日から全身保湿をしてあげると良いと思います。